あかるい家族計画/もろづみすみとも
一番好きなBL本と言い続けていたら10年経っていただと…!?やっぱり今でも大好きなもろづみすみともさんの「あかるい家族計画」について。
明るくて少し軽い、ノンケの澁谷(しぶたに)と同性愛者なのが前の学校でバレて転校してきた吉住弘文(ヒロ)のお話。
二人の出会いの高校生編と同居生活を始める大学生編の2編からなります。
このたった2編に「切ない」と「嬉しい」が詰め込まれていて読む度号泣します。
高校生編で男が好きなことで辛い思いをしたヒロと、ヒロに恋をして本当の「好き」を知った澁谷。
大学生になり同居するのですが、ヒロは日常の中で澁谷と暮らせる幸せを噛みしめながらもその幸せの為にノンケだった澁谷を巻き込んで良いのか葛藤します。
そこから澁谷の妹の出産を通じて二人は本当の家族になっていきます。
二人がお互いを好き合っていて、ちょっとつまづいてもちゃんと乗り越えられているのが好きポイント。
ヒロは考えすぎてしまうけど、澁谷が明るくて包容力あるヤツでよかった…!
あとちゃんと「女性がいる世界」にキャラクター達がいるのも重要な好きポイント。
男同士の恋愛に葛藤するのが描かれていますが、男だけしか出て来ない世界だと説得力がありませんからね。
BLの世界では女性の存在は御法度みたいな空気がありますけれども…。
澁谷とヒロの話以外に4編収録されていますが、そこには男女のセックスシーンも挟み込まれています。
この本が出た当時、5年振りとかでBLを読んだので「最近のBLはすごいな!?」と衝撃を受けました。
BL界が変わったわけではなく、作品が攻めてるだけでした。
もろづみさんは最近活動されていないのか、Twitterのアカウントはなくなってしまいましたしpixivの更新も途絶えていて大変悲しいです。
新作を…お待ちしております…。