「土の中でも元気に頑張ってね」

たまみらくるの日記です

東京心中について

このtumblr.で文字を書くときは大抵好きなものに荒ぶっている時です。

140文字じゃ足りないくらい語りたい、

それはBL(ボーイズラブ)マンガの「東京心中」です。

テレビの制作会社が舞台で、「宮坂絢(みやさかけん)」が入社したところから始まります。

華やかに見えるテレビ業界、でも視聴者は見れない舞台裏はとても忙しく体育会系なんですよね。

「初日は研修だけ」と聞いていた宮坂くんはスーツで来たのですが、人手不足のため、入社説明のあとすぐバラエティの企画で粉まみれになってしまいました。

その場に居合わせた顔が女性の様にキレイな先輩「矢野聖司(やのせいじ)」にキツイ事を言われ、仕事の大変さにも辟易して宮坂くんは入社早々辞めたくなってしまいます。

転機は外ロケでの休憩時間。宮坂くんは既に苦手な先輩になっていた矢野さんと一緒になります。

そこでシガレットキス!(BLあるある)

エンダその時の些細な会話から宮坂くんは矢野さんを意識するようになり…。

と、いう導入部です。

攻が新人ADの宮坂くん、受は先輩ディレクターの矢野さんとなります。

 

私は「立場が上の人が受」というのが性癖なので、そりゃまぁハマりますよね…。(上司・先輩・兄など)

作者は「トウテムポール」さん、元々は同人誌で発表されていた作品のようで描かれて約10年とのこと。

長く愛されている作品はやはり面白い…。

現在は6巻・計7冊出ています。

最初の「東京心中」が上下巻で出ていて、合わせて1巻というカウントのようで少しややこしいのですが、この作品の気になるところはこれくらい。

それ以外は全部良い!

新規ハイなのか、この作品の全てがきらめいて見えます…。

本当は1巻ずつ感想を書いていきたいのですが、ネタバレになってしまうのでまた今度。

今回は登場人物、主に話の中心となる攻と受について書いていきたいと思います。

 

◆宮坂絢

この作品の主人公で攻。岩手県出身の入社当時22歳。

見た目は身長が高く、ピアスがいっぱいでチャラいイメージですが、根はものすごく真面目。

器用で気が利き、縁の下の力持ちのような仕事も苦にならないタイプ。

最初は矢野さんに褒められたい・認められたいという気持ちで仕事をしていた節がありますが、付き合いが深まるにつれテレビ業界での仕事の面白さに気付き成長していきます。

そしてとにかく矢野さんが大好きで、隙あらばいちゃついてエッチな事をしようとして矢野さんからぶたれています。

でも「好きの押しつけ」じゃなく矢野さんの為に何ができるか、さっきの自分は良くなかったと考えて反省出来る宮坂くんはカッコイイ。

BLってエッチばかりクローズアップされがちですが、人間関係の濃密な描写もキモですよね!

 

◆矢野聖司

宮坂くんの先輩で受。大阪出身で宮坂くんより7つ年上。

女性と見間違えるようなキレイな顔ですが、言動が掴めない芸術家タイプ。

映画の道へ進もうとしていたのですが諦め、いつか撮りたいものが撮れるかもしれないと現在の会社へ入ったようです。

映画よりも人を好きになることはないと思っていたようですが、宮坂くんを先輩として指導し、好意を受け止め、結果として二人は良いカップルになりました…。

作者さんが「東京心中は宮坂くんのブログみたいなもの」と仰っていましたが、宮坂くんフィルタを通した矢野さんはとても魅力的なんです。

感覚で動いているように見えるし、性にそこまで関心がなく「普通」とはちょっと外れたところにいる矢野さん。

でも通して読むと、ちゃんと宮坂くんのことをかけがえのない存在と認識しています。矢野さんの心情はあまり出て来ないので、日常のちょっとした描写の積み重ねで「変わったなぁ!」って気づき感慨深くなります。

ところで矢野さんはムニっと肉感的に描かれているので、脚を開かせた描写が赤ちゃんのおむつを替えるところに見えます。。お可愛らしい…。

 

あと先輩のユカさんや矢野さんの幼なじみでチーフディレクターの詩(しらべ)さんという女性達も愛おしいです。

BLにおける女性って男性カップルに対して「出歯亀」か「ライバル」と相場が決まっていますが、この作品では「普通にカップルとして認識している」というのがすごい。ちゃんと人間関係として存在しています。

 

本当に東京のどこかで宮坂くんと矢野さんがいるんじゃないかって思わせてくれるのも好きな部分です。

登場する人達が皆仕事や映像を撮るということに一生懸命で、読んでいると生きることに前向きになります。

心を傾けるものがあるというのは素晴らしいですよね。

それを思い出させてくれました。

 

3巻の「君も人生棒に振ってみないか」の矢野さんと宮坂くんの後輩にあたる橘くんのエピソードは胸が熱くなります。

(因みに個人的に一番エッチだなって思うのは2巻の「矢野さんのお引越し」です。)

しかし魅力を伝えるのって難しいですね、書きたいことは沢山あるのに上手くまとまらない…。

また追加したくなったら書きます。

 

10月末に7巻が出るようで、発売日に仕事を休んで本屋の開店待ちをしようか本気で悩んでいるたまみらくるでした。

 

【追記】

5巻が出たときのティザーサイトがあるのでリンク貼っておきます。

絵付きでキャラクター紹介してるのわかりやすい!

http://www.akaneshinsha.co.jp/online/edge/toutem.html